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光線療法(ダブリン7、セラビーム)

紫外線療法とは

紫外線療法(光線療法)は、アトピー性皮膚炎や乾癬などの皮膚病の治療に有効な手段として注目されています。昔から日光浴がこれらの症状に効果があることが知られていましたが、これは紫外線が免疫反応を抑え、炎症を軽減するためです。

しかし、紫外線には皮膚がんなどのリスクもあるため、安全で効果的な波長の紫外線を利用する研究が進められました。初期には、長波長のUVA(320~400nm)が用いられましたが、光感受性増感剤を必要とするため、患者に負担が大きいものでした。その後、UVB(280~320nm)の方がより効果的であることが判明しました。ただし、UVBのうち短波長域は皮膚がんのリスクがあるため、308~313nmの波長が治療に最適であることがわかり、これに対応する装置が開発されました。現在の主流は、311nmを中心とする「ナローバンドUVB(ダブリン)」や、局所用の「エキシマライト(308nm)」を使った治療です。これらは副作用が少なく、皮膚症状を改善させるのに有効です。

紫外線治療は「皮膚に紫外線ランプを当てる治療」とも言え、痛みはなく、効果的に症状を和らげます。紫外線の悪影響への懸念もありますが、研究により適切な波長を選べばリスクを抑え、治療効果を高められることがわかっています。そのため、紫外線療法は安全で効率的な皮膚治療法として普及が進んでいます。

対象の疾患

紫外線療法(光線療法)は、紫外線のはたらきで、過剰な免疫反応を抑える治療法です。免疫系の異常が原因で発症・悪化する、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、尋常性白斑、掌蹠膿疱症、類乾癬、円形脱毛症、乾癬などの疾患に対して、紫外線療法は有効です。多くの皮膚疾患に対して、紫外線療法は保険適用の対象(3割負担の方で1回約1,000円です。)です。

紫外線療法の治療法と効果

紫外線療法(光線療法)は、従来の治療で十分な効果が得られなかった患者にお勧めされる治療法です。

紫外線領域の308~311nmにはいくつもの多彩な作用があることが確認されています。免疫細胞の1種である肥満細胞を抑制しかゆみのもととなるヒスタミンを放出させない、行き過ぎた免疫を起こすリンパ球を抑制する、コラーゲンをつくる線維芽細胞に余分な線維を作らせないなどが特徴です。

症状が改善するまでには週1~3回の継続的な照射が必要となることが多いですが、かゆみを抑える効果は比較的早く感じることができます。(治療の頻度や照射時間は、患者の皮膚の状態に応じて調整し、症状が改善すれば回数を減らしていきます。)

対象となる疾患には、ステロイド外用薬が使われることも多いですが、長期間の治療が必要なケースや効果が不十分な場合に紫外線療法が有効です。紫外線療法は副作用が少なく、安全性が高いことが特徴です。また、他の治療法に比べて費用負担が少なく、改善が難しい多くの皮膚疾患に効果をもたらす場合があります。

当院の紫外線療法(エキシマ・半身型ダブリン)

エキシマ紫外線療法は、短い波長の308nmの紫外線を患部に照射する新しい紫外線療法で、特に肘や膝など治療が難しい部位にも効果を発揮します。この治療は、尋常性乾癬、白斑、円形脱毛症などの範囲が狭い皮膚疾患に有効で、正常な皮膚へのダメージを抑え、副作用も少ないのが特徴です。当院では半身型治療器の「ダブリン」も導入しており、アトピー性皮膚炎などの広範囲の治療が必要な場合にも対応が可能です。

ダブリンにはナローバンドUVBランプ10本が搭載されています。日光にはUVA(400~315nm/長波長紫外線)、UVB(315~280nm/中波長紫外線)、UVC(280nm未満/短波長紫外線)が含まれており、内308nm以上313nm以下の中波長紫外線が乾癬の治療効果が高いということが明らかになりました。さらにその中でも311±2nmの波長がさらに治療効果が高いということがわかり、その狭い領域の波長を有する紫外線治療器がナローバンドUVB(ダブリン)です。立位のまま半身ずつ紫外線をあてることが可能です。

同じくエキシマライト療法(光線療法)のセラビームについて詳しくはこちら

よくある質問

紫外線療法とは何ですか?

紫外線療法とは、特定の波長の紫外線を皮膚に照射することで、アトピー性皮膚炎や乾癬、円形脱毛症などの症状を改善する治療法です。紫外線が免疫反応を抑え、皮膚の炎症を軽減する効果があります。

紫外線療法はどのような皮膚病に効果がありますか?

アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、乾癬、白斑、掌蹠膿疱症帯状疱疹などに効果があります。皮膚の状態に応じて、ナローバンドUVB(ダブリン)やエキシマライトなどを使い分けます。

紫外線療法には副作用はありますか?

照射後に一時的な赤みや乾燥が生じることがありますが、通常は数日で治まります。過剰な照射を避けることで、皮膚がんのリスクも低く抑えられます。

紫外線療法は痛みを伴いますか?

紫外線療法は痛みを伴わない治療法です。施術中は紫外線ランプを当てるだけ、刺激や不快感はほとんどありません。

どのくらいの頻度で治療を受ける必要がありますか?

症状の重さによりますが、通常は週2~3回の治療が推奨されます。効果が安定してきたら頻度を減らすことが可能です。

治療にどれくらいの時間がかかりますか?

1回の照射は数分~20分程度で終了します。治療の範囲が広い場合や全身に照射する場合は、やや時間がかかることもあります。

紫外線療法は保険適用されますか?

紫外線療法は保険適用の対象です。3割負担の方で1回約1,000円です。

院長
生垣 英之
診療内容
一般皮膚科、美容皮膚科、小児皮膚科、アレルギー科
TEL
0280-31-1217
※自由診療予約はweb予約をご利用ください
住所
〒306-0003
茨城県古河市緑町54-33
最寄駅
JR宇都宮線古河駅

診療時間

診療時間
9:30~13:00
14:30~18:30

▲:土曜午前の診療時間は、9:00~13:00
★:土曜日午後は、14:00~17:30(完全予約制)の手術、レーザー治療
※受付開始は、診療開始30分前(平日は9:00から、土曜日は8:30からです。)
※最終受付は終了時間の15分前となります。

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