デュピクセント
いけがき皮膚科ではアトピー性皮膚炎の治療に「デュピクセント」という、生物学的製剤での治療を行っております。慢性的な皮膚の炎症を抑えることで、かゆみや湿疹の改善に効果が期待できます。
デュピクセントの特長
デュピクセントは、「IL-4」と「IL-13」をはじめとするサイトカインという物質が皮膚の内側の炎症を引き起こし、皮膚のバリア機能やかゆみを誘発します。デュピクセントは「IL-4」と「IL-13」の働きをピンポイントにおさえます。これにより、皮膚の症状が大幅に改善されることが多く報告されています。また、ステロイドとは異なり、長期間の使用でも副作用が少ない点が特長です。
どのような人が適応なのか
- 中等度から重度のアトピー性皮膚炎の患者さん
- 今までの治療法で十分な効果が得られない方
- いけがき皮膚科では主に中学生以上の方に処方を行っています
投与できない方
- デュピクセント®に含まれる成分に対して、アレルギー反応を起こしたことのある方
投与において注意が必要な方
- 生ワクチンを接種する予定のある方
- 喘息等のアレルギー性疾患をお持ちの方
- 寄生虫感染のある方
- 妊婦または妊娠している可能性がある方、授乳中の方
- 高齢の方
デュピクセントの投与、使用方法
自己注射式の製剤であり、2週間ごとの投与が一般的です。
注射の部位について
ご自身で注射される場合の注意点はこちら
副作用と注意点
- 過敏性反応(ふらつき感、息苦しさ、心拍数の上昇、めまい、嘔気、嘔吐、皮膚のかゆみや赤み、関節痛、発熱、血管性浮、 など)
- デュピクセント®を注射した部位に、発疹や腫れ、かゆみなどの症状がみられる場合があります。
- ヘルペス感染(口周りや唇に発疹などがみられる場合があります。)
- 結膜炎(目やまぶたの炎症症状(赤み、腫れ、かゆみ、乾燥など)がみられる場合があります。)
- デュピクセント®は免疫のはたらきをおさえるため、寄生虫に対する抵抗力が弱まり、寄生虫感染をしやすくなる可能性もあります。寄生虫感染が治癒するまで本剤の投与を一時中止することがあります。
- 血中の好酸球数が増えることがあります。(発疹、むくみ、咳、発熱、だるさ、息切れ、呼吸困難、呼吸時に「ゼーゼー」音がする、血痰(血液の混じった痰)、動悸、息苦しさ、手足のしびれ、麻痺(動きが悪くなる)など)
費用について
デュピクセントの薬剤費
投与方法は2週間に1回の皮下注射で、4週間後の3回目からは薬局で注射薬を受け取って、自宅での自己注射が選択できます。
最初の2回は当院を受診して、注射・指導を受けていただく必要があります。
*その他に診察料、処方料、自己注射指導管理料650点(月1回)、導入初期加算料580点(月1回←最初の3ヶ月間のみ)などがかかります
費用のことも含めた相談窓口があります
デュピクセント相談窓口 | 0120-50-4970 |
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Q&A
Q: デュピクセントの効果はいつから感じられますか?
A: 個人差はありますが、多くの患者さんが投与して1回ないしは2回目で効果をご実感いただくことが多いです。