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水虫これダメ絶対6選!注意したい水虫の治療や原因と対策法、薬についての解説

[2024.08.13]

【はじめに】

今回は、水虫について話したいと思います。そもそも水虫ってなんでしょうか?
初夏に田植えをしたあと、水に浸かっていた足に虫に刺されたかのようなかゆみがでたことから「水虫」と呼ばれるようになったとされています。虫と名前がついているので、誤解されやすいですが、白癬菌という真菌による感染症です。要するにカビの1種になります。足に感染すれば、足白癬、爪に感染すれば爪白癬と言われます。

最近の調査では、日本人の7人に1人は足白癬にかかっていて、13人に1人は爪白癬にかかっています。つまり、日本人の6人に1人は水虫になっています。そう考えるととても身近な病気ですね。そんな身近な水虫でこれやらなければいいのになーと思う事があったので、このブログを作成しました。

第6位 足以外は水虫にならないと思う

よく、顔や手の皮膚をとって検査してこれは水虫ですね。というと手や顔にも水虫の事があるんですか?と驚かれます。足以外でも皮膚のどこにでも感染する可能性はあります。頭部の水虫は、ケルズス禿瘡と言って頭の毛が抜けてきてしまう事もあります。体の水虫の場合は、柔道やレスリングなど、体が密着することがあるスポーツをやっている人に流行することもあります。何かおかしいと思ったら皮膚科受診をしてください。

第5位冬は水虫にならないと思いこむ

他には、患者さんに冬は水虫にはならないでしょ?と言われる事があります。確かに水虫の多くは春から夏にかけて悪化して涼しくなると軽快してきます。これは治ったわけではなくて、気温や湿度が下がって水虫の菌が少なくなっただけでまた春には増えて症状が再発することが多いです。水虫には、足の指の間に、皮が剥けたり、ガサガサしたりする趾間型と、足の裏や足のふちに小さい水ぶくれができる小水泡型、足の裏が硬く、厚くなり、ひび割れを伴う事がある角質増殖型の3つがあります。角質増殖型が一番少ないですが、冬になると乾燥して、足のひび割れが出来る人がいると思いますが、それが水虫の可能性があります。冬だから水虫にならないという事はありません。

第4位爪が厚くなったからと言って水虫だと思う。(爪は爪専用の治療があります。)

爪が固くなって厚くなってきたので、水虫になりました。爪の水虫薬をください。とおっしゃる患者さんも多くいます。爪が硬くなって厚くなるのは水虫だけではなく、特に両側の足の親趾が硬くなったり、横に亀裂が入っている場合は、外的な刺激、例えば靴のサイズが合っていないとか激しい運動をしているとか、そういう場合でも爪は厚くなりますし、一番外側の5番目の趾は、当たる場所なので、そもそも爪が厚くなり固くなる事が多いです。乾癬など他の皮膚の病気でも爪が厚くなってくることがあります。大事なのは水虫の検査になります。検査でしっかりと診断することが大事です。あと爪の水虫と判明した場合には爪専用の塗り薬か内服薬の治療になります。塗り薬よりも、内服薬の方が効果があります。ただし、内服薬は肝臓の機能障害が出ることがあるので定期的に血液検査をしながら飲む必要があります。なぜなら、肝臓は少し悪化しても症状が出ないので血液検査で数値を見る必要があるからです。塗り薬はかぶれなどの軽い副作用しかなく、どちらが良いかはその人の状態によると思いますので、よく医師と相談してください

第3位水虫薬を自己判断で中止する(3から6ヶ月は塗る)

検査で水虫がいるのがわかって、水虫の薬を処方して水虫の薬を塗った患者さんが皮むけが治ったと言って水虫の薬を自分で判断して中止してしまうことがあります。水虫は目で見えません。気温や湿度が下がって、水虫の菌が少なくなって見かけ上、足がきれいに見えることもあります。なので、きれいになってからも1ヵ月は塗って欲しいです。
それなので塗る期間は合計3から6ヶ月は塗っていただいたほうがいいです。自己判断で中止しないようにしてください。

第2位水虫はあまり症状がない軽い病気だから放っておく。

たまに見かけるのは、水虫なんて病気のうちに入らないでしょ。と言われる方がいます。かゆみもほとんどない場合もあり、確かに免疫が下がっている人でなければ、水虫の菌は皮膚の表面の角質にいるので、あまり悪さしないのかもしれません。ただ水虫は感染症です。あまり症状がないからといって放っておくと他の人にうつしてしまいます。特に一緒に暮らしているご家族にうつしてしまいますので、必ず治療しましょう。治療を開始すると、うつすリスクがグッと減ります。あと水虫の菌がいると細菌であるばい菌が移りやすくなることがあります。蜂窩織炎と言って、ばい菌が皮膚の中に入って真っ赤に腫れてきて、とても痛くなってしまいます。入院が必要になることもあります。爪にまで侵入すると非常に治りにくくなり、先程言ったように内服薬が必要となります。ただ、内服薬でも爪の水虫に対して、完治は60%くらいと言われています。放っておくのはやめましょう。

第1位・足のかゆみを水虫だと思って市販の水虫薬をぬって、皮膚科を受診する(1週間は空ける)

よく患者さんとお話しをすると、「足のかゆみがあったので、水虫だと思って水虫の薬を塗りました」という患者さんがものすごく多いです。足の痒みの原因は水虫だけではなく、足は汗の腺が多いので、汗の腺の湿疹ができることもありますし、ただ蒸れただけでも痒くなることもあります。同様に足の皮むけの原因としても蒸れただけでなる事もあります。足の皮むけがすなわち水虫ではありません。足の裏にぼつぼつやガサガサした場合も、乾癬とか掌蹠膿疱症と言って他の病気の可能性があります。水虫かどうかの検査は、足の表面の皮を1部とって顕微鏡で検査します。顕微鏡で見ると細い線のようなものが見えて、水虫かどうかの確認ができます。よく患者さんに動いてるのが見えるんですか?と言われることがありますが動いてはいないです。そもそも、毎日たくさんの患者をみている我々皮膚科専門医でも肉眼で皮膚を見て水虫かどうかを100%は診断できません。なので、水虫かどうかは検査しないとわかりません。ここで一番言いたいのが皮膚科を受診する際に水虫の薬を受診する1週間は塗らないで来てもらいたいんです。菌の量が多ければ陽性に出る事はもちろんありますが、水虫の薬を塗っていると検査ではっきり出ないことがあります。だから皮膚科を受診する1週間前は市販の水虫の薬も他のクリニックで処方された水虫の薬も一切塗らないようにしてください。

まとめ

まとめです。今回は水虫これやってはいけない6選を紹介しました。水虫は感染症なので感染予防が非常に大事です。日常的に足を清潔に保って、足がむれるのを防ぎましょう。雨などで、足がぬれた場合は、できるだけ早く乾かしましょう。家庭内に水虫の人がいる場合は、足拭きマットやスリッパ、タオルなどを一緒に使うのを避けてください。よく家族に水虫がの人がいるから、洗濯を別々にするという人もいますが、洗濯は一緒でも構いません。あと足を洗うときは、石鹸をよく泡だててこすらず、優しく足の指の間をしっかり洗いましょう。

その後、タオルで十分に水気を拭き取ってください。そしてしっかり乾かしましょう。自分も銭湯やサウナなどが大好きです。ただ銭湯やサウナは、水虫に感染するリスクがあります。

それなので、可能であれば、家に帰って足だけもう一度洗い流し、その後しっかり乾かしてください。最後に重ねて言いますが、水虫は立派な感染症です。是非、皮膚科受診をお願いします。愛するご家族にうつしてしまってからでは遅いですよ。

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