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院長ブログ 帯状疱疹について

[2023.06.19]

こちらの内容はYou Tube動画でも紹介しております

今回は帯状疱疹について話したいと思います。

帯状疱疹って聞いた事ありますでしょうか?子供の頃に水ぼうそうにかかると、水ぼうそうのウイルスが、体の中の神経節というところにずっといます。ちなみに私にもいます。

そして体が弱ったときに、神経をつたって皮膚に出現する病気です。なので、原因は体力の低下です。体のサインでもありますので、無理しないでください。

そう言うと大体の方は「最近仕事が忙しくて」とか「最近寝不足で」など言われる方が多いです。
皮膚の症状の出方で特徴的なのは、体を左右半分に切って、一部に出現する点です。体の場所は、顔、頭、肩から腕やお尻から足にかけてなど様々です。

まず、体の一部に痛みがでます。4、5日後に痛みがある部分に赤みがでてきます。
その後、1日くらいで赤みの上に水ぶくれが出てきます。帯状疱疹の名前の通り、まさに帯状に皮疹が出現し、水ぶくれになります。皮膚の症状は一気に広がってくる事が多いです。

最初に痛みが出ることから、腰痛などと思い、整形外科に受診して、湿布を処方され「湿布でかぶれました」と言ってこられる方も多いです。
痛みで有名な病気ですが、痛みは人それぞれです。

ひどい人は寝られないくらい痛みがあり、しかも年単位で痛みが続く方もいます。
一方痛みが全くない人もがいますし、かゆみだけの人もいます。

ご高齢になるほど、痛みが強くなる事が多いです。

神経痛なので、冷やさない方が良いです。家のお風呂であれば、感染対策をしっかりとすれば湯舟に浸かって温まるのは神経痛には良いといえます。ただし、長湯は体力を消費するので、やめてください。


全身どこにでもできますが、目の近くにできた場合、角膜障害を起こすことがあり、視力障害が残る事があるため、眼科受診をしていただく事があります。
また耳に出来た場合、顔面神経麻痺といって、顔の半分が動かなくなる病気を併発してしまう事があります。

片側の目が閉じる事ができない事によって、目を痛めたり、口が閉じれない事により、口から水がこぼれるなどの症状がでてしまいます。それなので、注意が必要です。

治療は、残念ながらウイルスを殺す事はできません。ウイルスを抑える薬を内服したり外用したりしてもらいます。痛みに対しては、痛み止めを処方します。

帯状疱疹後神経痛と言って、皮膚の症状が良くなった後も痛みが残る場合があります。痛みがとても強い方は、神経ブロックという処置が必要になる方もいます。神経ブロックは皮膚科ではなく、麻酔科などの痛み治療の専門のところで行います。

予防についてですが、50歳を超えると発症率が高くなります。
80歳までに3人に1人は発症するといわれています。そのため、50歳以上の方には帯状疱疹ワクチンの接種が可能になっています。ただ、50歳以上の方でも最近帯状疱疹にかかってしまった方はあまり必要ありません。

長年かかっていない方が適応になります。あと、ワクチンを接種したからと言って絶対にかからないという事ではありません。発症率を下げる事はできます。


よく聞かれる質問で、他のひとにうつりますかという質問があります。先程も話ましたが、帯状疱疹は水ぼうそうのウイルスによって引き起こされます。水ぼうそうのウイルスが初めて人に感染した場合、全身に赤みを伴った水疱がたくさんできる水ぼうそうとして発症いたします。その際に水ぼうそうが良くなってもウイルスは体の中に残ります。


帯状疱疹は免疫力が下がる事により、水疱瘡のウイルスが再活性化して起こる病気です。そのため、水疱瘡にかかった事がある人にはうつりません。

つまり水疱瘡にかかった事がない人にはうつる可能性があります。
その場合は、帯状疱疹として発症するわけではなく、水疱瘡として発症します。

ただし成人の90%以上は水疱瘡に感染しており、子供に対してはワクチン接種がされている事を考えると感染のリスクはかなり少ないです。

あと、うつる時期は水ぶくれの時なので、かさぶたになったら、うつりません。これは水ぼうそうでも同じ事が言えます。ちなみに水ぼうそうはかなり感染力が強く水ぼうそうから水ぼうそうへの感染力はとても強いです。
帯状疱疹から水ぼうそうへの感染力は弱いと言えます。

まとめです
コロナワクチン接種後に帯状疱疹が増えたという報道がありましたが、現時点でははっきりとしていません。ただ、免疫が下がって発症するのは、間違いありません。予防は免疫をおとさないように、バランス良く食べ、良い睡眠をする事になります。先程お話ししたように50歳以上の方はワクチンがあります。

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