【食事で改善】乾燥肌に効果のある食べ物5選を皮膚科専門医が解説
今回は、乾燥肌の人が食べるべき食べ物5選について話しをします。
毎年特に秋になると、乾燥肌によるかゆみが原因で起こる皮膚病の患者さんが増えます。保湿したり、お風呂であまり肌を洗いすぎないようにという話しをします。
そして保険の効く保湿剤や、症状によって炎症をおさえる外用剤を処方します。それだけではなく、体の中から乾燥肌を予防出来ればよいと思い、食べた方が良いと思う食材を5つ選びました。買いやすく食べやすいものを選んだつもりです。
こちらのブログの内容はYou Tube動画でも説明しております。
最初に言っておきますが、乾燥肌にいいからと言っても食べ過ぎたら体にとても悪くなってしまいますので、あくまで適量にしておいてください。
そもそも、乾燥肌には何が良いのでしょうか?
まずはビタミン類です。
ビタミンAは、乾燥肌のケアにおいて特に重要な役割を果たす栄養素として知られています。
乾燥肌は、肌の水分バランスの乱れやバリア機能の低下によって生じることが多いですが、ビタミンAはこれらの問題を改善する助けとなります。
ビタミンAは、皮膚の細胞の成長と分化を促進する働きがあります。
これにより、肌のターンオーバーが正常に行われ、健康な皮膚を維持するのに役立ちます。正常なターンオーバーは、古い角質が適切に排出され、新しい細胞が表面に移動することを意味します。これが乾燥や肌の荒れを防ぐのに役立ちます。
さらに、ビタミンAは皮膚のバリア機能を強化する効果も持っています。強化されたバリア機能は、外部の刺激から肌を守り、水分の蒸発を防ぐ役割を果たします。
これにより、乾燥を予防し、肌の潤いを保つのに寄与します。
ビタミンB群も、乾燥肌のケアにおいて非常に重要な役割を果たします。
特に、ビタミンB3であるニコチン酸は、肌のバリア機能を強化し、水分の蒸発を防ぐ効果があります。
これにより、乾燥を予防し、肌の潤いを保つのに役立ちます。また、ニコチン酸は肌の再生をサポートし、乾燥によるダメージを修復するのを助けます。
ビタミンCも、乾燥肌のケアにおいても非常に有効な栄養素として認識されています。ビタミンCは、肌の健康を維持するための多岐にわたる効果を持っていますが、肌のバリア機能をサポートし、水分保持能力を高めることで、乾燥を予防する効果があります。
また、ビタミンCはコラーゲンの生成を促進する働きを持っています。
コラーゲンは、肌のハリや弾力を保つための主要な成分であり、その生成をサポートすることで、乾燥による肌の荒れやしわの形成を防ぐのに役立ちます。
さらに、ビタミンCの抗酸化作用により、乾燥が原因で生じる肌のダメージを軽減する効果も期待されます。乾燥によって生じる肌の赤みや炎症を和らげ、健康的な肌の状態を維持するのに寄与します。
ビタミンEも、乾燥肌のケアに特に効果的な栄養素として知られています。
その主な理由は、ビタミンEが持つ保湿効果と皮膚のバリア機能を強化する能力にあります。
乾燥肌は、肌の水分が不足し、外部の刺激に対して脆弱になることが特徴です。
ビタミンEは、この水分の蒸発を防ぐことで、肌の乾燥を予防します。また、ビタミンEは皮膚の細胞膜の健康を維持する役割も果たし、肌の水分を保持する能力を高める効果があります。
さらに、ビタミンEは抗酸化作用を持っており、乾燥によって生じる可能性のある肌のダメージや炎症を軽減するのに役立ちます。この抗酸化作用により、乾燥が原因での肌の赤みやかゆみ、刺激を和らげることが期待されます。
ビタミン類以外には、亜鉛があります。
亜鉛は、乾燥肌のケアにおいても非常に重要なミネラルとして知られています。
亜鉛は、皮膚の健康を維持するための多くの生化学的プロセスに関与しており、特に乾燥や肌のトラブルに対するその効果が注目されています。
乾燥肌は、肌のバリア機能の低下や水分の喪失によって生じることが多いが、亜鉛はこれらの問題を改善する助けとなります。亜鉛は、細胞の再生と修復をサポートする役割を果たし、特に肌の表層である角質層の健康を維持するのに重要です。これにより、肌のバリア機能が強化され、外部の刺激から肌を守り、水分の蒸発を防ぐのに役立ちます。
さらに、亜鉛は抗炎症作用を持っており、乾燥によって生じる可能性のある肌の赤みや炎症を和らげる効果があります。これにより、乾燥が原因での肌の不快感やかゆみを軽減するのに寄与します。
次はオメガ3脂肪酸です。ω(オメガ)-3とは、魚油(ぎょゆ)に含まれているDHAやEPA、エゴマなどの植物油に含まれているα-リノレン酸などの脂肪酸の総称をいいます。 栄養学では健康のために意識して摂るべき必須脂肪酸として位置づけられています。
オメガ-3脂肪酸も、乾燥肌のケアにおいて非常に有効な成分として認識されています。
これらの脂肪酸は、体内で自然に生成されることが少ないため、食事やサプリメントからの摂取が推奨されています。オメガ-3脂肪酸は細胞膜の健康を維持し、肌の柔軟性を高める効果があります。これにより、肌の水分を保持し、乾燥から守るのに役立ちます。
さらに、オメガ-3脂肪酸は強力な抗炎症作用を持っています。乾燥肌は、炎症や赤みを伴うことが多いため、この抗炎症作用は、肌の赤みやかゆみを和らげるのに非常に有効です。
以上が乾燥肌に関係すると思われる栄養素です。前置きが長くなりましたが、乾燥肌の人が食べるべき食材5選を発表いたします。
1つ目ほうれん草です。
ほうれん草には、ビタミンE、ビタミンAが含まれています。しかも料理に用いやすく手軽に摂取できると思い選んだのと自分自身が大好きなので1つ目にもってきました。
2つ目は、ブロッコリーです。
ビタミンB,Cが入っていますし、タンパク質も豊富です。これも手軽に摂取できると思い選びました。
3つ目はサバです。
オメガ-3脂肪酸、ビタミンB、ビタミンEが入っています。本来であれば、これは選びませんでした。なぜなら栄養素は文句なしですが、摂取する機会が難しいからです。サバ焼くの大変ですよね?ただサバ缶があり、手軽に摂取できるようかなと思い選びました。
4つ目はにんじんです。
ビタミンAやCが入っています。ビタミンAだけで言ったら、本当はレバーにしようか迷いましたが、摂取しやすいのはにんじんと思いいれました。
5つ目はカシューナッツです。
これは亜鉛が入っています。亜鉛だけで言ったらカキもはいっていますが、カキは接種しにくいです。
ちなみにもちろん水分補給も大事です。
今回は乾燥肌の人が食べた方がいい食材5選の話しをしましたが、冒頭で話したようにこれも食べ過ぎれば体に毒です。特に亜鉛は注意しないで食べ過ぎると亜鉛中毒になってしまいます。
普段は、患者さんから何を食べた方がいいか聞かれる事もありますが、色々な食材をバランスよく食べてください。と答えています。これが正解と思っていますが、漠然としすぎてしまうので、少しでも助けになればと思いこのブログを作成しました。
当院の乾燥肌のページはこちら
信州大学皮膚科 入局
佐久総合病院皮膚科
信州大学皮膚科
長野赤十字病院皮膚科(科長)
大宮皮膚科クリニック院長
こだま皮膚科院長
古河いけがき皮膚科 開院
皮膚科診療歴20年以上。年間3万人以上の診察を行い地域医療に貢献。YouTubeでは皮膚科疾患について詳しく解説をしています。
- 院長
- 生垣 英之
- 診療内容
- 一般皮膚科、美容皮膚科、小児皮膚科、アレルギー科
- TEL
- 0280-31-1217
※自由診療予約はweb予約をご利用ください - 住所
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