「ダニは刺し口が2か所ありますよね?」
「ダニは刺し口が2か所ありますよね?」家の中で虫にさされ外来にいらっしゃる方からこのような質問をうけることがあります。
梅雨時、秋の長雨の時期に増えるのがダニ刺しです。
高温多湿の環境で増えます。
夜間、布団の中などで刺されることが多く、体幹・四肢近位部のしこったような紅斑で、強いかゆみがあります。 遅延型アレルギーと考えられ、1週間程度で軽快します。
治療はステロイド外用などです。
予防と対策は、ネズミの駆除・布団と部屋の乾燥・掃除、畳の上のじゅうたんをとるなど、ダニの数を減らすことです。
各種の駆虫剤も販売されています。
また、海外へ渡航された方にはトコジラミが原因の場合があります。
トコジラミはカメムシ目トコジラミ科に属する昆虫で、俗にナンキンムシと呼ばれています。
ベッドまわりにすみついていることが多く、普段は暗いところにいて、夜寝静まると
ヒトの血を吸いに行動します。
りんごの種ほどの大きさです。
皮膚に虫さされの赤いぶつぶつが多数でるため、ダニに刺された場合と区別がむずかしいです。
トコジラミは専門の業者ではないと駆除できない事もあるようですよ。
ダニにしてもトコジラミにしても、刺し口が2つあるというのは、俗説にすぎません。
その吸血の際に、1か所の事もありますが刺し変える場合があり、たまたま2か所並んでいると、刺し口が2か所になるためそう言われているのだと思います。